第2章 窒息剤
まず最初に、近代的化学兵器の元祖ともいうべき、窒息剤(choking agent)から見ていきましょう。後述するようにこの化学剤が攻撃するのは肺なので、肺剤(pulmonary agent)とも呼ばれます。
化学式
図4に、窒息剤として使われる、塩素(chlorine)、ホスゲン(phosgene)、ジホスゲン(diphosgene)の化学式(構造式)を示します。
まず最初に、近代的化学兵器の元祖ともいうべき、窒息剤(choking agent)から見ていきましょう。後述するようにこの化学剤が攻撃するのは肺なので、肺剤(pulmonary agent)とも呼ばれます。
図4に、窒息剤として使われる、塩素(chlorine)、ホスゲン(phosgene)、ジホスゲン(diphosgene)の化学式(構造式)を示します。
この三つの化学式に共通することは、すべて、塩素(Cl)を含んでいることです。後述するように、この塩素成分が、肺胞の粘膜を攻撃し、窒息させるのです。
ホスゲンは、イングランドの化学者であるジョン゠デイヴィ(John Davy)が一八一二年に発見しました。しかし化学兵器としての実戦使用は、その一〇〇年後です。
製造法について、第8章まで共通のことに触れておきます。それは、実験室的な製法と工業的な製法は異なるということです。
たとえば、みなさんは小学生のときに酸素を生成する実験をしたかも知れません。僕が小学生のときと同じ要領だとすれば、過酸化水素を分解して酸素を生成したのではないでしょうか。しかし、これはあくまでも実験室的な方法で、これで世に出回る酸素を供給しようとしたら大変なことになります。
日本国内での過酸化水素の出荷量は年間一六万トンほどで、出荷額は一八〇億円ほどですから、一トンあたりの単価は一一万円ていどです。仮にこの過酸化水素をすべて酸素の製造に使ったとしても、生成できる酸素の量は五三〇〇万立方メーター(常温一気圧)で、単価は原料費だけで一立方メーターあたり三四〇円もします。いっぽう、酸素の国内出荷量は年間七五億立方メーターほどですから過酸化水素からつくるのではまったく足りません。また、出荷額は六〇〇億円ほどですから単価は一立方メーターあたり八円となり、価格の面でも過酸化水素から酸素を生成するのは話にならないことがわかります。
酸素は、工業的には、原料費無料の空気を圧縮冷却して、沸点の違いによって窒素などと分離する方法を使います。ではなぜ実験室でその工業的方法を使わないのかというと、そのための装置が大がかりで、とても小学校の理科実験室で稼働させられるものではないからです。実験室で少量生成するだけなら、フラスコなどのかんたんな実験器具に過酸化水素水を入れるだけの方法のほうが手軽です。このように、化学物質の製法と言っても、実験室的な方法と工業的な方法とはずいぶん違うのです。
さて、それでは、窒息剤の製法を説明します。化学式の共通項から、まずは塩素が必要であることがわかります。塩素は、塩化ナトリウム(食塩、NaCl)の水溶液を電気分解してつくられます。実際の工業生産では、経済性(電気代)を考えて、イオン交換膜(ion exchange membrane)を利用したイオン交換膜法によって生成します。実はこれは水酸化ナトリウムを製造する方法で、塩素は副産物とも言えるものです。イオンについては附録2で、電気分解やイオン交換膜法については附録3で、それぞれ説明します。
こうして得られた塩素に、一酸化炭素(CO)を結合させることで、ホスゲン(二塩化カルボニル)が得られます。このときに触媒として炭素(多孔質活性炭)を使います。
一酸化炭素は、加熱したコークス(石炭を蒸し焼きにして炭素の塊にしたもの)に水蒸気を吹き付けて生成します。
ホスゲンはポリカーボネイトやポリウレタンの原料ですので、工業的には大量に生産されています。
このホスゲンとメタノール(CH3OH)を反応させることでクロロ蟻酸メチル(methyl chloroformate、ClCOOCH3)が生成されますが、そのクロロ蟻酸メチルに塩素を化合させることで、ジホスゲンが生成されます。
これらの反応の化学反応式は、縦書きだと見にくいので、附録4にまとめておきます。以下、第8章までは、化学反応式は附録にまとめることとします。また、図5に、この製造法を図式化しておきます。
本章から第8章まで、この「性質」の節に、沸点、融点、分子量などの物理的性質を記載した表を載せておきます。本章では表3です。これらの値は、アメリカ化学会(American Chemical Society)のCAS(Chemical Abstracts Service)に登録された値と、国立健康研究所(National Institutes of Health)の化学データベースPubChemに記載された値とを基本として載せておきます。
沸点と融点を見れば、常温でどのような状態かがわかります。ここに挙げた窒息剤では、常温で、塩素とホスゲンが気体で、ジホスゲンが液体ということになります。気体の化学剤は大気中に拡散してしまうので持続性に乏しく、そのために液体のジホスゲンが開発されたという経緯があります。
分子量は、第1章(46頁)にしたがって計算することもできますので、一度計算してみてください。分子量で重要なことは、空気(二八・九七)より大きいか小さいか(重いか軽いか)です。空気と同等か軽ければ、その蒸気はすぐに大気中に拡散してしまって、長時間の効果はあまり期待できません。いっぽう、空気よりもずっと重ければ、地表附近に滞留しますので、持続性が高いことになります。ここに挙げた窒息剤はどれも空気よりも分子量がずっと大きいので、滞留しやすいことがわかります。
蒸気圧は、常温で液体(または固体)の化学剤が、空気中にどれくらい蒸気として存在するかを示します。この値が大きければ、揮発性が高く、威力は大きいですが、いっぽうで、早く蒸発してしまうので、持続性は低いことになります。蒸気圧は温度が高くなると急激に上がるので、どの温度かによって大きく異なります。本書では、二五℃もしくは二〇℃の値を記載しておきます。
水への溶解度は、あとで登場する固体の化学剤を使用する際に、水に溶かして使えるかどうかの指標となります。これも、蒸気圧ほどではないですが温度依存性がありますので、やはり二五℃もしくは二〇℃の値を記載しておきます。一般に、溶解度は、水の温度が高くなるほど、液体と固体は高くなり、気体は低くなります。炭酸飲料の温度が上がると溶け切れなくなった二酸化炭素が吹き出してくる経験をされた方も多いかと思います。
色は、塩素が淡黄緑色、ホスゲンとジホスゲンが無色です。
臭いに関しては、塩素は特有の刺激臭がします。ホスゲンの臭いは、青草の臭いと言われます。しかしそう言われたとして、ぁあ、あれか、と合点が行く人はいるのでしょうか。普段みなさんは青草の臭いを嗅ぐことがあるのでしょうか。僕にはまったくイメージできません。ジホスゲンもホスゲンと似た臭いです。
つぎにほかの物質との反応について考えてみます。とくに重要なのは水との反応です。というのも、水はいたるところに存在しているからです。
塩素は水に溶けると一部が水と反応して塩酸(HCl)と次亜塩素酸(HClO)になります。それぞれどの割合になるかは条件によります。塩酸、次亜塩素酸ともに、タンパク質と反応してこれを分解しますので、人体には有害です。とくに、皮膚よりもはるかに弱い粘膜にこれらが作用すると、これを侵して損傷させます。たとえばみなさんの胃で分泌される胃液には、塩酸が含まれています。胃はそれに耐えるようにつくられているので、胃の中にいる間は問題はないのですが、そこから上がってくると大変です。みなさんも一度は嘔吐した経験があるでしょうが、そのときには喉や口の中が気持ち悪い状態になったでしょう。嘔吐は一時的なものなので気持ち悪いで済みますが、胃液が常時食道まで上がってくるようになると、食道炎(逆流性食道炎)になります。胸焼けなどの症状が出る、あれですね。また、次亜塩素酸はさらに強い作用でタンパク質を分解しますので、とても厄介です。
二〇二〇年のコロナ騒ぎで、消毒と称して次亜塩素酸を室内の空気中に噴霧するという恐ろしいことをしている疑似科学好きな人たちがいました。これはまさに化学兵器による攻撃そのものです。その人たちは、次亜塩素酸と次亜塩素酸ナトリウムは違うのだ、と、必死になって次亜塩素酸の使用を擁護していましたが、そこまでして次亜塩素酸を使いたがる理由はなんなのでしょうか。メイカーの回し者でないのならば。もちろん、名前の通り両者は別の物質ですが、どちらも人体に有害な物質です。ともに、水に溶けると(人体は水に満ち溢れています)、次亜塩素酸イオンを出し、これがタンパク質を攻撃します。そもそもそういう作用があるから消毒や殺菌に使えるわけで、その効果が素人目にもわかるほどの量を使えば、人体に影響があるのはあたりまえです。細菌もヴィールスも人体もタンパク質でできているわけですからね。タンパク質を分解するような物質が、殺菌効果だけあって人体にはまったく無害であるというような夢を抱くのは不思議ですね。
ホスゲンは水と反応して分解されます。このような反応を加水分解と呼びます。ホスゲンの場合は塩化水素(HCl)と二酸化炭素になります。この反応で頭に入れておきたいことは二つです。
ひとつは、この反応で生成する塩化水素は、水に溶けると塩酸になりますので、前述のように粘膜を侵すことです。皮膚が乾いている場合でも、瞼から内側の目の部分や、口の中から先の身体の中といった、粘膜が露出しているところは、常に瑞々しく水分が豊富ですので、ホスゲンが粘膜に触れた時点で塩酸が発生し、その粘膜は損傷を受けることになります。
もうひとつは、ホスゲンを取り除く方法についてです。この加水分解反応は、活性炭を触媒とすると急速に起こりやすくなります。そのため、活性炭入りのフィルターを通せばホスゲンを分解することが可能です。水はどこからやって来るのかと思われるかも知れませんが、空気中には必ず水蒸気が含まれます。しかし、この反応によって塩化水素が生じるために、たとえば防毒マスクのフィルターとして使うのには適していません。
ここで取り上げた加水分解反応は重要で、次章以降に続く化学剤でも、加水分解反応を起こすものに関しては、水による除染が有効であることを意味します。ただし、ホスゲンの加水分解で有毒な塩化水素が生じるように、どのような物質が生じるかを考えたうえでこれを行う必要があります。
また、ホスゲンは、水だけでなく、水酸化物との反応でも分解されます。たとえば水酸化ナトリウムとの反応では、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と塩化水素が発生します。いっぽう、フェノール塩、たとえばナトリウムフェノキシド(C6H5ONa)との反応では、炭酸ジフェニル((C6H5O)2CO)が生成され、塩化水素は発生しません。このため、世界大戦では、対ホスゲン用の防毒マスクには、ナトリウムフェノキシドが使われました。
分解反応としては、ほかに、ジホスゲンを熱分解するとホスゲンが得られます。
本節の化学反応の式を、附録5にまとめておきます。
窒息剤はどのようにして人体に影響を及ぼすのでしょうか。
人間の肺は、空気から呼吸で用いる酸素を採り入れ、空気に呼吸で生じた二酸化炭素を放出する、極めて重要な器官です。肺は、肺胞と呼ばれる小さな袋状の組織の集合体であり、肺胞は毛細血管に取り囲まれています。肺胞の表面を構成する粘膜は、酸素や二酸化炭素は通すが、人体を満たす組織液は通さないようになっており、それによって、毛細血管と空気の間の酸素と二酸化炭素の交換を可能としています。
窒息剤は、前節で述べた通り、この粘膜を侵すのです。これに侵された粘膜は、組織液を漏らすようになり、その組織液が肺胞に溜まると、酸素と二酸化炭素の交換ができなくなります。これを肺水腫と言います。このような肺胞が多数を占めると、呼吸ができなくなり、やがて死に至ります。自分の体内の組織液によって溺死するようなものです。
どれくらいの濃度でそれらの反応が起こるのかについても、本節に書いておきます。なお、その数値は、第8章まですべて、『Public health response to biological and chemical weapons: WHO guidance (生物・化学兵器への公衆衛生対策 WHOガイダンス)』(世界保健機構、二〇〇四)からの引用です。日本語版は、
https://iris.who.int/bitstream/handle/10665/42611/9241546158_jpn.pdf
からダウンロードできます。
ホスゲンの場合、大気中の濃度が3 ~ 4 ppm(10 ~ 20 mg / m3)ていどになる
と、眼・鼻・咽喉への刺激を感じます。ホスゲンによって肺を損傷する量は、
30 ppm min. (130 mg / m3)以上です。ホスゲンによって肺水腫を起こす量は、150 ppm min.(660 mg min. / m3)となります。
まず予防措置から考えてみます。窒息剤は、吸入によって肺を損傷させる化学兵器ですので、とにかく吸入に気をつけること、すなわち、防毒マスクを着用することが一番の防御策です。攻撃する側の立場から言い換えると、防毒マスクを準備している相手には効果が薄い、ということです。防毒マスクの肝はそのフィルターにあり、目的の化学剤を吸収または分解する物質を充填したフィルターを取り付けることになります。このフィルターを一般に吸収缶と呼びます。窒息剤に対しては、「ハロゲン用」として市販された吸収缶が有効です。
つぎに、実際に使われたあとの対処法です。化学兵器に曝露した人への対応は、どの化学剤が使われたかを判断できるかどうかで、相当違ってきます。どの化学剤かがわかり、それに対してもっとも適切な対処ができれば、被害者の生存率は格段に上がります。
化学剤の種類を特定する方法は、残存した化学剤を分析する方法と、被害者の症状を診る方法とがあり、その両方を平行して進めます。前者については第11章でまとめてお話しします。後者については、第2章から第8章までの各章のこの「対処法」の節にて、個別にお話しします。
窒息剤に曝露した被害者の症状は、作用機序からわかるように、軽くて息切れ、重くて呼吸困難です。本人としては胸部への圧迫感も感じます。それを感じるようになるとすでに重傷ですが、その前に前駆症状が現われるので、そのときに対処を行うと、生存率も高まります。
窒息剤の作用機序を考えると、前駆症状がどうなるかもわかります。窒息剤は、塩酸や次亜塩素酸を発生させて粘膜を侵すので、肺胞以外の粘膜も攻撃するからです。肺胞は体内の奥のほうにあり、そこに達するまでには時間がかかるうえに、途中(口の中、気管、気管支など)で随時反応を起こしていくので、それなりの量・濃度がなければ、そこまで達しません。それよりも、体外に露出した粘膜のほうが、先に窒息剤に侵され始めます。体外に露出している粘膜と言えば眼の部分がそれに当たります。また、肺に行く前に必ず通る「体内への入口」である鼻や喉の粘膜も、先に侵されます。つまり、前駆症状として、眼・鼻・喉に刺激を感じたり、結膜炎を起こしたりします。
このような症状の診断や化学分析により窒息剤が使用されたことがはっきりした場合には、被害者への治療を行います。治療方法としては、呼吸が困難になるわけですから、呼吸管理をすることが何よりも重要になってきます。肺胞の機能が低下して酸素が取り入れにくくなるのであれば、空気(酸素濃度二割)ではなく酸素そのものを肺胞に送り込んでやればよいのです。そこで、酸素吸入をさせることが有効です。症状が軽い場合には酸素マスクなどで吸入させるのでもよいのですが、呼吸困難などの重い症状が出た場合には、気管に管を挿入して酸素を送り込む、気管挿管を行う必要があります。
また、薬剤の投与では、まさに肺水腫に対して効能があるアミノフィリン(aminophylline、(CONCH3CONCH3CNHCNCH)2・NH2CH2CH2NH2)の投与があります。アミノフィリンの化学式の前半(CONCH3CONCH3CNHCNCH)がテオフィリン(theophylline)と呼ばれる薬剤で、後半(NH2CH2CH2NH2)のエチレンジアミン(ethylenediamine)は、それを水溶性にするためのものです。テオフィリンは、強い気管支拡張作用を持つために、気管支が狭窄・閉塞する喘息などに対して投与される薬剤です。これも気管支を広げて呼吸量を増やす措置です。
トゥリアージ(triage)についても触れておきましょう。これは、患者の症状の重さを基にして、治療の優先度を決めることです。限られたリソースを有効に活用して治療に当たる場合に、必ずしなければならないことです。治療に当たれる者が一人のときに、息切れていどの者と呼吸困難を起こしている者とがいれば、まず呼吸困難な者に対処すべきでしょう。前者を治療待機群に、後者を緊急治療群に、それぞれ分類します。また、曝露したが前駆症状や徴候もない者は、最小治療群に分類されます。そして、過酷な現場では、救命の見込みのない患者、という分類をする必要もあり、これを死亡群と言います。治療に当たる者とトゥリアージを行う者は別にすることが多いために、トゥリアージの結果が一目瞭然となるように、患者にトゥリアージ・タグ(triage tag)と呼ばれるタグを取り付けます(通常は右手首)。このタグには色がついており、その色(正確には、タグの一番下の色)により、どれに分類されたかを示します。最小治療群が緑、待機治療群が黄、緊急治療群が赤、死亡群が黒です。
ホスゲンの場合、曝露後六時間以内に肺水腫やツィアノーゼ(zyanose、血液中の酸素量の低下により皮膚や粘膜が青紫色になること)や低血圧が出現した者は、死亡群に分類されます。六時間から一二時間の間に肺水腫が出現した者は、集中治療を行えば生存する確率が高いので、緊急治療群に分類します。その時間で息切れていどの場合は待機治療群に分類しますが、経過を観察し、一時間ごとに再トゥリアージを行います。曝露したが症状が出ない者は最小治療群に分類され、経過観察しますが、二時間ごとに再トゥリアージを行い、二四時間経っても症状が出ず、胸部X線撮影などのほかの診断でも異常が見られなければ、解放となります。
最後に、化学剤によって汚染された場所の除染について触れておきましょう。常温で気体の化学剤の場合は、空気より軽いか重いかで対処が違います。空気より軽い場合は、上方が開けていれば勝手に逃げていくので、とくに対処は必要ありません。密室であれば高い位置の窓を開けて換気を行います。空気より重い場合は、下に溜まるので、強制的に換気する必要があります。前述のように、塩素、ホスゲン、ジホスゲンは、すべて空気よりずいぶん重いので、風通しの悪いところは強制的に換気するか、ある時間が経つまで近づかないようにしなければなりません。
化学剤が液体である場合や、分解して生成した成分(たとえば窒息剤であれば塩酸など)が液体の場合には、汚染箇所を洗浄して除染する必要があります。水に溶ける化学剤や、加水分解する化学剤の場合は、水での洗浄が基本となります。「性質」の節でお話ししたように、ホスゲンは加水分解しますので、これに該当します。また、窒息剤は水酸化物とも反応して分解されるという話もしましたので、これで洗浄するのも有効です。ただし、こういった化学反応でできた副生成物もそのままというわけにはいきませんので、最後はやはり水で洗浄することになります。そして、その副生成物を含んだ洗浄水の処理も考えておかねばなりません。